Exchange Online Microsoft365 オンプレミス機器 複合機

キヤノンの複合機でメール送信(SMTP)

ここ数年、複合機の更新管理をやっているのですが、キヤノンの複合機が割と使いやすいので気に入っています。
複合機はスキャン・FAXデータを紙やデータで提供する事が出来ます。基本的にはデータをファイル共有(SMB)で扱う運用をしています。
今回は電子帳簿保存法の関係で、メールで送付したり、メールで通知できるようにしたいとの要望があり、メール送信を試すことにしました。では早速いきましょう。

検証環境

・Exchange Online(メール)
・Canon Image RUNNER ADVANCE DX C3835F(複合機)

注意点

Microsoft365で設定によって上手くいかないことがあるようです。
・ユーザーの SMTP 認証許可
・ユーザーの多要素認証

また、SMTP-AUTH は 2025年9月に廃止される見込み。
Exchange Online to retire Basic auth for Client Submission (SMTP AUTH) - Microsoft Community Hub

代替方法として、いくつか挙げられていますが、”High Volume Email for Microsoft 365” が使えそうです。(Exchange管理センターを見たところプレビューも来ていました。2024/10/31 時点)

設定

今回はテストだったのでとりあえず、共有メールボックスを作成して利用しました。
実際に使用するには機器一台ごとにライセンスが必要だと思います。

Q) SMTP 経由でメールを送信する際に使用されるメールボックス (基幹業務アプリケーションやオンプレミス機器で使用されるメールボックスなど) にサブスクリプションは必要ですか?
A) はい。これらのメールボックスには、サブスクリプションが必要です。サブスクリプションの種類としては、Exchange Online Kiosk、Exchange Online プラン 1、Exchange Online プラン 2 があります。

Microsoft Exchange の価格とライセンスについてよく寄せられる質問

こちらを参考に設定を実施しました。

複合機設定

基本的には [設定/登録] – [送信] で設定を行えます。

ネットワーク設定-Eメール/Iファクス設定

以下の設定をしました。
・SMTPサーバー: smtp.office365.com
・SMTP送信ポート: 587
・TLSを許可する(SMTP送信): チェックをON
・SMPT認証(SMTP AUTH)する: チェックをON
・ユーザー名/パスワード を入力
・SMTP送信時に証明書を確認する: チェックをON
・CNを検証項目に追加する: チェックをON

[SMTP接続確認] をクリックすると、正しく設定されているかを確認可能です。

通信管理設定-Eメール/Iファクス設定

送信データサイズ上限値は99MBにしました。
0(なし)にすると受信者の最大受信サイズになります。
Exchange Onlineの制限は153600‎ (KB)が最大値になります。(Base64の関係上、実際には112MBになりそうです。)

【参考資料】
Exchange Online の制限 - Service Descriptions | Microsoft Learn
Exchange Server のメッセージ サイズと受信者の制限 | Microsoft Learn

動作確認

アドレス帳を作成してから、スキャンをしてみます。

見事メールが届きました。

さいごに

これで検証終了です。
メール送信機能を設定すると、スキャン画像や受信FAX、機器の通知を送れるようです。
Exchange Onlineでは112MB受信できるようなので、自炊とかしない限りはメールで送信できそうです。
次回は、OAuthを利用したメール送信を試してみたいです。

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